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生体分子の分子間相互作用と,分子認識に注目して研究を進めている。
特に最近は蛍光相関分光法(FCS)や蛍光相互相関分光法(FCCS)の研究開発とFCS,FCCSを用いた細胞内における生体分子間相互作用の研究を中心に展開している。
今後はこれらをさらに発展させ有機的に結び付け、細胞内の分子システムが細胞から個体までどのようにネットワークを構築し階層性を作り出しているのかを研究していきたいと希望している。
生物学の分野は多くのゲノム配列の解明によって,その学問の形態は大きく変わりつつある。では,塩基配列から生命機能をすべて理解できるようになったかと言うと,むしろそうではなく,生きているということは単なる1つ1つの生体分子の持つ機能の集合として理解することはできないと分かってきた。
つまり生命活動や生物そのものを理解するためには機能を担う蛋白質やその他の生体分子の種類や量,そしてその生体分子間の関連の総体(システム)として明らかにすることが重要と考えている。つまりそれが生物や個体を特徴付けていると考える。
生体分子の働きを知るためには個々の部品の機能を知った上で,1つ1つの部品同士の関係(蛋白同士のネットワーク),そして,全体の機能(細胞機能)へどのようにかかわっているかと言う、全体をシステムとして見るシステムバイオロジーの考え方が重要である。
これらのことを明らかにするために様々な1分子検出法から生きた細胞を対象としたライブセルイメージング法を中心に研究を展開する予定。 |