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生命融合科学コース 組織構築科学研究室 助教 古澤 和也(ふるさわ かずや) |
■ | 研究タイトル |
生体高分子の自己組織化を利用した新規ソフトマテリアルの創成と組織構築科学への応用 | |
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■ | 研究キーワード |
細胞、分化、自己組織化、ソフトマテリアル、生体高分子、ゲル | |
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■ | 担当科目 |
生体高分子の物理化学U、生体高分子学実験T、U、V | |
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■ | 所在 |
北海道札幌市北区北10条西8丁目 北海道大学理学部生物科学科高分子機能学教室第一研究室 | |
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■ | 電話番号 |
011-706-4493 | |
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■ | ホームページ |
http://altair.sci.hokudai.ac.jp/g1/ |
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■ | 研究内容 |
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私たちの生活の中には、『ゲル』と呼ばれるソフトマテリアルが実は数多く存在します。 例えば、私たちの食卓の上にあるゼリーやこんにゃくなどはその代表例です。 ゲルは、私たちの生活にとって非常に身近なソフトマテリアルなのです。 私は、『高分子ゲル』を使った研究を行っています。 普通の高分子ゲルは、高分子水溶液のある一瞬の液体構造を凍結したような、 ランダムな(等方的な)三次元ネットワーク構造を持ちます。 一方で、高分子ゲルを構成する高分子鎖が配向した、異方的な三次元ネットワーク構造を持つ、 異方性ゲルを作る取り組みが近年盛んに行われています。 異方性ゲルは、異方的な膨潤特性や力学特性を生かした機能性材料や、 より生体に近い細胞足場などへの応用が期待されています。 多くの研究者によって沢山の異方性ゲルの製造手法が編み出されていますが、 費用対効果に課題を有するような複雑かつ高価な製造手法であることがほとんどです。 このような研究の流れにおいて、土橋・山本らは、 異方的な構造を持つゲルを透析という非常に簡単な方法で製造する手法を見出しました (T. Dobashi et al., Langmuir, 2004, 20, 6530-6534)。 この製造手法は、カードランという多糖類で初めて見つかりましたが、 その後、DNAやコラーゲン、ゼラチン、アルギン酸などの多くの生体高分子で同様のゲルを、 調製可能であることが分かりました。 (T. Dobashi et al., Langmuir, 2007, 23, 1303-1306; K. Furusawa et al., Trans. MRS-J, 2008, 33, 467-469) 特にコラーゲンから成る、異方性ゲルはより生体に近い細胞足場としての利用が期待されています。 しかしながら、透析によって調製される異方性ゲルの、構造形成のメカニズムや 階層構造については、まだわからない点が残されています。 透析によって調製される異方性ゲルの物性や構造を制御するためには、 これらの未解明の問題を解決する必要があります。 私は、これらの未解決の問題を解決することによって、異方性ゲルの構造と物性を制御する方法論を 確立すること目的とした研究を行っています。 |
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■ | メッセージ |
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私は、ゲルはいろいろな意味で柔軟なマテリアルであると考えています。 ゲルの物性はちょっとした調製条件や環境条件によって大きく変化します。 ゲルの形状はちょっとした調製条件や環境条件によって大きく変化します。 それゆえ、ゲルは表情が豊かな材料です。 ゲルを作る人の発想次第で、出来上がるゲルの物性や形状は大きく変化します。 私は、このことがゲルの研究の面白い点であり難しい点でもあると考えております。 こうしたゲルの特徴を制御するためには、高分子基礎科学の知見が非常に重要な役割を果たします。 ゲルについての研究を通して、高分子基礎科学についての理解を深めたいと思った方は、 是非一度当研究室を訪れて下さい。 |
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