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1)ホログラフィック光ツィーザの開発
集光レーザを微粒子に入射したとき,微粒子はレーザの焦点へ向かって力を受ける.この力を利用して微粒子を操作する技術を光ツィーザ(光ピンセット)と呼ぶ.この技術に,ホログラフィ技術を導入することによって,任意の集光レーザ群を同時生成し,微粒子を精確かつ柔軟に操作・配列するシステムがホログラフィック光ツィーザ(HOT)である.
本研究において,自在な実時間操作を可能とするHOTシステムの構築に成功し,微粒子の選択,運搬および配列をさせるシステムへ発展させた.今後そのシステムの多機能化,高速化及び高精度化を目指す.
2)ホログラフィック光ツィーザによる細胞配列に関する研究
細胞の増殖過程,細胞間コミュニケーションおよびネットワークの形成過程の定量的検証を行うためには,複数の細胞を精確な間隔・方向に配列することが不可欠である.現在,この様な操作を実現する簡便なシステムは未だ実用化されていない.そこで1)において開発したシステムにより細胞を精確かつ迅速に配列させることを目指して発展させる.このシステムを用いて,細胞の挙動を定量的に評価し,未だ詳細が不明な様々な細胞間相互作用を解明する. |