佐藤 長緒 生命システム科学コース
形態機能学第2a研究室 (山口淳二研究室)

助教

佐藤 長緒
(さとう たけお)

研究タイトル
植物の環境情報統御ネットワークの解明
研究キーワード
環境ストレス適応、栄養素代謝、高CO2適応、ユビキチン-プロテアソームシステム、プロテオミクス
担当科目
所在
理学部5号館7-11号室
電話番号
011-706-3612
E-Mail
ホームページ
http://www.sci.hokudai.ac.jp/~jjyama/keitai2/Welcome.html



研究内容
  一見静かに生きている植物ですが,彼らは絶えず環境中のストレスと戦っています。ではどうやって生きているのか?その答えを探すために,植物の細胞内で起こっていることを,遺伝子やタンパク質の機能に着目し研究しています。モデル生物であるシロイヌナズナを主な材料に,遺伝子が壊れた植物体の解析や細胞内での情報伝達系を担うタンパク質同士の結合,輸送,分解といったミクロな生命現象を先端的な手法で解析しています。こうした実験を通して,植物が環境ストレスにどう適応し,生存しているのかを明らかにしたいと思っています。

植物の栄養ストレス適応
 地表に固定され動けない植物は,自らが生存している場所での栄養環境に適応していかなければなりません。特に,細胞内の炭素源(糖,C)と窒素(N)は代謝で密に関わり合っており,その量的バランス「C/N」は植物の発生・成長を大きく左右する重要な因子となります。私たちは,糖と窒素代謝のクロストークに着目し,長年不明であった植物C/N応答制御の分子メカニズムを解明すべく研究を行っています。私たちの研究により,C/N応答にはユビキチン-プロテアソーム系を介した特異的タンパク質分解が重要であることを明らかにしており,現在ユビキチンリガーゼATL31に着目したインタラクトーム解析を中心に精力的に研究を進めています。
メッセージ
植物の栄養素シグナル伝達と代謝制御の包括的理解を目指し,変異体を用いた遺伝学・生理学的な解析に加えて,タンパク質相互作用やメタボローム解析を活用した多角的な研究を行っています。C/N応答はCO2環境問題とも直結する重要な課題です。興味をもって頂けた方は気軽に研究室見学にいらして下さい。

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