北海道大学 大学院 生命科学院

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メンデルの緑色の豆の原因を解明 ~クロロフィルを分解する酵素の発見~

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植物は光を吸収するクロロフィルを持つため,葉が緑色をしています。秋の紅葉は,クロロフィルが分解されるために起こる現象です。クロロフィルはマグネシウム(Mg)と結合していますが,クロロフィルの分解はこのマグネシウムが外れることにより始まります。今までマグネシウムを外す酵素(Mg脱離酵素)はわかっていませんでしたが,今回,Mg脱離酵素を決定することに成功しました。興味深いことに,これは植物が緑色を長く保持する(Stay-Green)突然変異体の原因遺伝子として知られていたSGRでした。このことから,メンデルが遺伝学の法則で利用した緑色の豆の原因は,クロロフィルからマグネシウムを外すことができないことであることが明らかになりました。

この成果は,植物の老化・紅葉の解明に貢献するとともに,有機物から金属を外すという新しい種類の酵素反応として重要な発見になることが期待されます。

(研究論文)

研究論文名:Arabidopsis STAY-GREEN, Mendel’s Green Cotyledon Gene, Encodes  Magnesium-Dechelatase(シロイヌナズナにおけるメンデルの緑色の子葉の遺伝子はマグネシウム脱離酵素である)

著者:下田洋輔(元 北海道大学低温科学研究所),伊藤 寿, 田中 歩(北海道大学低温科学研究所)

公表雑誌:The Plant Cell(植物生理学の専門誌)

公表日:米国東部時間 2016年9月7日(水) (オンライン公開)

2016/09/13 プレスリリース ダウンロード

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