北海道大学 大学院 生命科学院
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がん細胞転移を抑制する新たな細胞接着制御メカニズムを解明

細胞接着受容体であるインテグリンは種々の細胞外マトリックスとの細胞接着反応に関わる代表的な細胞膜貫通タンパク質ファミリーとして知られています。インテグリンの機能異常は,がんや炎症性疾患等,多くの疾患の発症や増悪化に関与することから医薬標的としても注目されている分子群です。今回,私たちは,α4 インテグリンのスプライシングバリアントα4B を発見しました。α4B はα4インテグリンの内因性インヒビターとして働き, α4 インテグリンの細胞接着反応やα4 インテグリンの関与するがん細胞転移を抑制する機能を有することがわかりました。α4 インテグリンとα4B の相互作用の詳細を理解することにより,インテグリン機能を人為的に操作できれば,がんの新しい薬の開発に繋がります。

生命医薬科学コース 今重之准教授、松田正教授 (衛生化学研究室)


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