北海道大学 大学院 生命科学院
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「性」権交代の瞬間をとらえる —哺乳類性決定遺伝子の新しい進化が明らかに—

Tokudaia_20141003

哺乳類は私たちヒトも含め,Y 染色体上の SRY 遺伝子によって性が決まります。つまり,哺乳類の性は「SRY 遺伝子」による独裁政権です。しかし,今回私たちは,沖縄に生息するトゲネズミはSRY 遺伝子をもっているのに機能しておらず,性決定権が新しい遺伝子に移行していることを見い出しました。新しい性決定遺伝子が進化すると,古い性決定遺伝子は消えてしまうことが多く,新旧両者が残った状態をとらえたのは,哺乳類では初めてのことです。

研 究 論 文 名 : Mutations in the testis-specific enhancer of SOX9 in the SRY independent sex-determining mechanism in the genus Tokudaia (SRY 遺伝子に依存しない性決定メカニズムをもつトゲネズミ属の SOX9 精巣特異的エンハンサーにおける変異)

著者:木村竜太郎(北海道大学大学院生命科学院),村田知慧(徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部),黒木陽子(東北大学 東北メディカル・メガバンク機構),黒岩麻里(北海道大学大学院理学研究院)

雑誌:PLOS ONE http://dx.plos.org/10.1371/journal.pone.0108779

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2014.9.30 プレスリリース ダウンロード

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